秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

神の魚・鰰「秋田ハタハタ」

P1120747   「男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~」(花まるっ元気通信)でもお伝えしましたとおり、ただ今男鹿市では、ハタハタ漁が最盛期を迎えています。
 「魚」に「神」と書いて「鰰(ハタハタ)」。
 この呼び名は、雷が鳴る11月頃に獲れることから、カミナリウオとも呼ばれ、雷の魚=神の魚=鰰になったと云われています。
 また、通常は全く姿を見せないのに正月の頃突然、産卵のため大群で押し寄せてくることから、「神様からの恵みの魚」であるとして敬意の念を表したのがはじまりと云われています。
 秋田県内各地には、そんなハタハタ漁を支えている漁師さんがたくさんいらっしゃいます。

 「男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~」(花まるっ元気通信)でお世話になった「戸賀浜のかあちゃん」らが所属している、「秋田県漁業協同組合北浦総括支所」の、原田光生総括支所長にお話を伺ってきました。
 
「漁の間は、徹夜どまではいがねくても、連日寝不足だ。そのための番屋なんだども。でも、最盛期を知ってるがら、収量は若干少ねぇな。」
 原田さんは一昨年総括支所に赴任してきてから、約一年の準備期間を経て“戸賀浜のかあちゃん”の加工所を再発足させ、見守ってきました。
 「今回の“番屋の復活”は、とりあえず様子を見てのイベントだったけれど、一過性のものであって欲しくないな。加工所の存続も含めて、いずれ彼女達には自立してほしいと思っている。そのための支援は、もちろん今後も続けていくつもりだし、サイドビジネス的な意味でも応援している。」
 と、番屋復活の裏話を教えて下さいました。
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佐藤業務課長と原田総括支所長
 今の時期、産卵のために大群で押し寄せる秋田県の「季節ハタハタ」は、その大きなお腹に蓄えられたたくさんのブリコのおかげで、他の産地に比べ身が大ぶりなことが特徴として挙げられています(3歳以上のものは、体調約23cm程!)。
 その理由として、秋田県沿岸は、卵を産みつけるのに都合がいい海藻や、ふ化した稚魚が食べるプランクトンが豊富。ハタハタにとって好条件な場所だからです。

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 秋田音頭でも「秋田名物八森ハタハタ♪男鹿でおがぶりこ♪」と謡われているくらい、国内最大のハタハタ産卵場となっています。
 そのくらい、長い歴史のうえで県民の生活に深く、密接に関わってきた魚。
 「ハタハタなしでは、正月を迎えられない」という秋田県民も多いです。
 ちなみに、平成14年には秋田県の「県の魚」に制定されました。
 最近は魚屋さんでもスーパーでも、以前のようにハタハタが大量に並ぶ光景が増えてきました。
 塩焼き、醤油煮、そして「しょっつる鍋」(ハタハタを塩漬けにして2~3年発酵させた魚醤「しょっつる」を使用した、秋田県を代表する鍋)・・・昨日は焼いて食べたから、今晩はしょっつる鍋かな?それとも、味噌漬けやハタハタ寿司を漬けようか―。
 
秋田県民の、いつもの冬をいろどるハタハタ。
 食べる時には、冬の荒海と格闘しながらハタハタ漁に精を出している漁師さんがいるのだということを、ぜひ思いだしてくださいね。
            明日はハタハタかやきの予定・県央地区特派員:よどぎみ。

2010年12月21日18:00 | 県央情報 | Trackbacks (0)

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