秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

新緑のファーム・イン果夢園へ

舘岡果樹園の園内
 日差しが強くなってまいりましたが、みなさん紫外線対策は万全でしょうか?連日の農作業に精を出す農家の女性の皆さんはさすが、日射し帽に長袖の作業着、それに手ぬぐいやタオルなどで日焼け対策をしています。
 昨日、潟上市にある「ファーム・イン果夢園」の果樹園(舘岡果樹園)にお邪魔させていただきましたが、そこで摘果作業をされていた美果子さんも重装備。
 「暑そうですね」と言うと、「摘果した実の顔面落下防止と、虫防止ですよ(笑)」とのお答えが返ってきました。

★梨の摘果(粗摘果)

 枝先の方から15センチメートルくらいずつ間隔をあけ、ひとつの株に対して良さそうな実を一つだけ残し、あとは落とします。こうすることで、形が良く生育の良い実だけが大きくなるのですが、どちらか判断できない実もあるため、「粗摘果」といって、少し大きくなるまで待つ実もあります(最終的には、どちらか片方のみが生かされます)。素人が見ただけでは、落として良い実かどうかの判断がちょっとできません。やはりそこは熟練作業といえます。
 摘果は花咲き後30日以内にすると決まっており、期間内に粗摘果から仕上げの摘果、その後袋掛けまでを行います。今年は全般に作業が延びており、今月下旬から7月上旬頃まで続くということでした。

 この畑では6品種の和種(豊水、かほり、幸水、新星、長十郎、八里)と2品種の洋種(ラ・フランス、マリゲット)が、他の畑では(南水、新星、新高、新興、秋泉、新雪、あきづき、シルバーベル)の8品種、計16品種もの梨が栽培されています。
 こんなにたくさんの品種があるとは知りませんでした。よどぎみが食べたことがあるのは、せいぜいで5品種くらいです。
 250アールの約半分が梨、60アールがりんごということで(他にぶとうや桃などもあります)、3人で行う作業としては結構な量です。下記写真は、この春から農の雇用研修で天王からお手伝いに来ているご夫妻です。

お手伝いの北澤ご夫妻 「ファーム・イン果夢園」の体験農園
 美果子さんのお母さん、フミ子さんは、「30年以上この仕事していれば、色んなことがあるね。最近やめてしまった農家も。この農園を、今は家族に支えてもらっているけど、(今後また起こるかもしれない)災害を乗り越えていけるかとか、色々考えてしまう。楽しく、収入も伴えば、誰もやめたりはしないんだろうけどね」と、笑顔の一方で家族の今後を真剣に心配している表情をされていました。
 舘岡果樹園は、最初りんご・桃から始まり、痛みにくいことや手入れの効率その他を考えて次第に梨にシフトしていったのだそう。その時々で奨められた品種をつくり、時代のニーズをうまく取り入れてきたからこそ、消費者に喜ばれ、こうして現在も果樹園としていられる。今後もきっとそうに違いない…。お二人のお話を聞き、果樹園農家のご苦労に思いを馳せたのでした。

県央地区現地特派員 よどぎみ

P1170463 グリーンの回廊が目に優しい、果樹園通りでした。

2011年6月7日12:00 | 県央情報 | Trackbacks (0)

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