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岩田幸助その1 岩田幸助その2 大野源二郎その1 大野源二郎その2



田んぼの雪がすっかり消えた。稲の切り株が現れると、昨年の豊作を思い出し、心をさらに引き締める。 いよいよ苗づくりが始まった。馬も人も泥まみれになっての作業が続く・・・
苗代は苗の育成を左右する重要な温床になる。泥は寒天を溶かし込んだように丁寧に練り上げられる 4月の半ばになると元旦に若水を汲んだ手桶に種モミを入れ、慣れた手つきで満遍なく苗代にまく
馬耕が始まると、心地よい土の香りがプンと鼻をついてくる。土に生きる者のみが知る喜びの感触でもある。
かつて人力で田を起こす作業は重労働だった。特に上半身を激しく使うため、体力の消耗が大きく長時間は無理。馬耕は楽になったとは言え、馬の誘導と鋤の操作に技術とコツを要した。
苗代の苗が生育すれば、老練な農夫の手で丁寧に抜き取られ、束にして蓄えられる。田植え本番前の緊張の瞬間である。
苗は一定間隔に植えなければならない。水田に形回しをして植える位置を決める。きれいな正方形が描かれていく。 田植えは女たちの役目。苗かごを腰につけて前に進みながら丁寧に植えられる。
苗は畦から子供たちがコントロールよく投げ渡す。 雨の日の田植え姿。この服装一式を嫁入り道具として欠かすことができない。嫁に行った娘も実家の手伝いに帰ってくる。

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