あきた農山村旬を感じる日帰りモニターツアー

とっておきのスイーツ

あったか郷土料理づくりを楽しむ

阿仁歴史散策ツアー

2010.12.06掲載

2010年12月4日(土) 秋田内陸縦貫鉄道の車内と沿線集落を舞台に、

「あきた農山村旬を感じる日帰りモニターツアー

とっておきのスイーツとあったか郷土料理づくりを楽しむ阿仁歴史散策ツアー」が

行われました。雪景色を眺めながらゆったりとした列車の旅。

おいしい食事にスイーツ、地元住民とのふれあいなど、

阿仁地区のみならず秋田の文化の豊かさを再認識した“とっておき”の一日です。

内陸線 お座敷列車でゆったりと昔語り
   

午前8時58分 旅の始まりは秋田内陸縦貫鉄道の南の玄関口 仙北市の角館駅。

春、桜の季節に運行されるお花見列車に乗車し、目的地の北秋田市阿仁合へ向かいます。

この日のアテンドは秋田内陸線旅行センターの藤原さん(右)です。

 

 ↑県内農家民宿第一号「泰山堂」

藤井けい子さん。いつも朗らかな笑顔と

変わらぬ秋田弁にお会いするたび

ホッとさせられます。

 

 

出発したわたしたちを車内で出迎えてくれたのは、仙北市西木「泰山堂」の藤井けい子さん。

あったかいお茶とコーヒー、たい焼き、藤井さんちのキウイフルーツがふるまわれました。

たい焼きにはリンゴとあんこが入っていて、キウイフルーツは完熟で激あま!

ツアー行程の1つ目が仙北弁による昔語り。

どんな人がお話してくれるのかなとワクワクにしていると、

「あいー、元気いっすな。いぐおざってたんす」とやわらかい仙北弁が聞こえてきました。

田沢湖かたりの会の藤原まりさん(左)です。

藤原さんは田沢湖の廃校を利用した施設「潟分校」で昔語りを披露したり、

バスや列車で仙北弁によるガイドを兼ねた案内を長年行っているベテラン。

   

さっそく昔語りと今では数人しか歌うことのできないという「たつこの歌」を披露。

そのうえ、そのほんわかした仙北弁で語られる藤原さんの面白トークがまた絶妙!

「あい~」の見事な活用(参加した人にしか分からないですね^^)やエピソードなど

終始爆笑が尽きない車内となりました。

 

乗客の笑顔を乗せたまま、午前10時15分 列車は阿仁合駅へ。

北秋田市阿仁合の歴史散策

あいにくの雨となったこの日でしたが、昼食会場の湯口内集落までおよそ1時間の散策です。
紅葉の時期を終え、落葉したイチョウがじゅうたんのように境内に敷き詰められていました。

   

阿仁合駅すぐ隣の北秋田市阿仁庁舎の前で4の付く日に開かれる朝市。

新鮮な魚や加工品が販売されていました。鉱山で栄えたころからずっと続く朝市だそうで、

昔は地域を一望できる山の上に開かれていたそうです。

   

そう、ここ阿仁合は鉱山で栄えた町として有名です。

かつて外国人技術者が滞在していた異人館が残っています。

現存する異人館はいわば別館の役割を果たし、ビリヤードなどを楽しむ娯楽場だったそうです。

この隣におよそ2倍の広さで建っていたもう一棟が火災で焼失したのは昭和28年のことです。

   

雨の中とてもご丁寧にご案内くださったのが、あに観光案内人の会ガイドの戸嶋さん(左)。

1309年に金山が発見されてから1978年の閉山までおよそ600年。

そうした繁栄のなごりを、神社仏閣の多さで垣間見ることができます。

秋田市の人口が3万人だったころ、この山合いの小さな村では同じくらいの人口が

暮らしていたそうです。集落内には5つの寺と2つの神社が残っています。

戸嶋さんの話に参加者もしきりにうなずいていました。

ダイナミック!チェンソーアート見学

散策を終え、昼食会場の湯口内地区の集会所に到着したわたしたちを

なんと寒空の下で出迎えてくれた方がいます。

北秋田チェンソーアートクラブの高頭義幸さんです。

雨の中にテントを張り、見事なチェンソーアートをご披露してくださいました!

 

 

チェンソーアートとは、一本の原木を

チェンソーだけで彫刻に創り上げるもの。

その芸術性とスポーツ性で

「魅せる芸術」とも呼ばれています。

少しずつ形を露わにしてくる秋田杉の伐根。かわいらしいふくろうが一羽誕生しました。

このふくろうは昼食後、じゃんけんで参加者にプレゼント。

あったか郷土料理♪

 

チェンソーの音を聞きながら、中ではさっそく郷土料理作り。

今回体験の指導と昼食をご用意くださったのは、湯口内生活研究グループのみなさん。

わたしたちも「きりたんぽ」と「けの汁」づくりを体験させていただきました。

 

けの汁とは、青森県から秋田県北部に

伝わる郷土料理。

今では一年中食べられますが、

お正月料理なのだそうです。

 

 

青豆を木槌で一粒ずつ潰していきます。こうすることで粘りがでるのだそうです。

「白い大豆でもいいんだけど、この豆じゃないとこの粘りはでない」と湯口内のお母さん。

青豆はけの汁のため(!)に集落内で栽培しているそうです。

汁の具材は各地違いもあるそうですが、大豆と山菜が入るのが決まりだとか。

しかし、「青森では潰さない」と青森出身の参加者が話していました。

チェンソーアートもそろそろ出来上がるということで、さっそく昼食です。

   

☆メニュー☆

けの汁、加工用トマトのコンポート、漬物、さば寿司、糸かぼちゃの酢の物、ワラビ、

あさづけ(こはぜジャムつき)、だまこ汁 

 

まだこ汁は上品に白醤油。鶏肉も集落内の辻さんちで飼育されている鶏です。

湯口内に伝わる 女相撲

湯口内地区には女相撲という伝統があります。

一家の女性がまわしを着けて相撲をとるのだそうです。

今から14~15年前まで行われてきた阿仁湯口内地区の伝統行事です。

   

昼食後、かつて阿仁町の体育祭で披露された女相撲の様子がVTRで紹介されました。

女性たちが扮した力士や行司が行列をつくり、歌に合わせて踊りながら練り歩きます。

戦前は本当に相撲を取り合ったり、周辺集落に“巡業”にでることもあったのだそうです。

それが戦後徐々に取り組みはなくなり、歌や踊りの芸能の要素を強くしていきました。

女相撲に出場するのは若いお嫁さんではなく、子を育て嫁を迎えた“おしゅうとめさん”たち。

自身の名前の頭文字をとったしこ名をつけ、自分でまわしを作るのです。

「伝統のあるものだから、嫁にくればいつかは必ず出ねばならねものだった」、

「こんなのがあるって分かってれば、湯口内には嫁に来なかったのに(笑)」と笑いながらも、

自分たちが映っている十数年前の映像を懐かしそうに見つめていました。

今回のツアーに合わせ、屋根裏部屋からわざわざ探し出していただいた貴重なまわし。

風呂敷や布団、帯などをほどいてつなぎ合わせ、キラキラする紙で名前を書いています。

そんな女相撲の歴史を湯口内の最高齢 辻利一さん(左)がご説明してくださいました。

ということで、まわしを着けて記念写真。気分は女力士です。

後列左端が“文之花“さんで、その隣が“君之花”さん。

いつかこの伝統行事が復活するといいなと思うのは私だけではないはずですよね。

とっておきのスイーツ★

午後3時02分 阿仁合駅から角館駅に向けて帰りの列車に乗り込みます。

帰りは秋の紅葉シーズンに運行しているもみじ列車ですね。かわいい。

車内では、行きと同じく泰山堂の藤井けい子さんが代表を務める

「グリーンツーリズム西木研究会」のお母さんたちが手作りしたスイーツがふるまわれました。

なんとまあ、栗づくしなのです!

包みを開けたとたん感嘆の声が上がったことは、この笑顔を見れば容易に想像できるでしょう。

焼き栗は仙北市名物西明寺栗!でっか~!

そのほか栗の渋皮煮に甘露煮、

地元菓子店の栗大福そして干し柿。

おまけに草履のストラップまでついています。

 

参加者みんなが「お土産に持って帰って家族に一目見せたい、あぁでも食べたい…」という

誘惑と戦わなければなりませんでした(笑)

持ち帰れるように小さな小包にしている心配りも嬉しいですね。

西木研究会からは農家民宿一の重(いちのえ)の佐藤郁子さん(右下)も来てくれました。
 

旅の醍醐味は人それぞれ。食であったり人との触れ合いであったり。

日帰り旅行にも関わらずこれほどまでに人の心のあったかさを感じる旅は久しぶりでした。

食も人も景色もすべて素晴らしく、旅は五感で感じるものだなと再確認。

出会う人みんなに優しく出迎えられる安心感の中でただただ思う存分楽しむだけの旅。

それは内陸線というステキな舞台の上で演じる役者が見事に上手く、

知らず知らずのうちにわたしたちもその舞台に立っているような感覚といえます。

また行きたい、また会いたい。そう思った一日でした。

 

県北担当 やっつ

 

 

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