仙北市西木町西明寺地域運営体と
早稲田大学 農楽塾・国際教養大学 秋田応援団との交流

〜紙風船あげと雪寄せサポート〜

このレポートは、花まるっ協議会の賛助会員である風土ist(フーディスト)さんがコーディネートした、学生と地域とを結ぶ温かな交流の様子です。風土ist(フーディスト)さんから写真・レポートの提供にご協力いただきました ※「風土ist(フーディスト)」とは、秋田の風土とFoodを楽しみ、学ぶライフスタイルを指す造語「風土ism(フーディズム)を伝える人、という意味を込めて、このような活動の際に名乗っているそうです。

 

2/10~12の3日間、仙北市西木上桧木内地区の紙風船あげと、西明寺地区の雪よせサポートをしながら地域の方々と大学生が交流できるような企画が行われました。 これは、仙北市西明寺地域運営体と仙北市西木町内の農家民宿(一助、サポートに泰山堂星雪館)などに受入側となっていただき、仙北市の総合産業研究所の協力を得て、実現したものです。
呼びかけに応えてくれたのは、早稲田大学のサークル「農楽塾」のメンバー4人(男2女2)と、国際教養大学(AIU)のサークル秋田応援団のメンバー女性3人です。

 

2月10日
❄農家民宿 泰山堂

 

仙北市西木町の農家民宿 泰山堂へ。囲炉裏を囲んで朝食を食べながら、初対面となる早稲田大学「農楽塾」メンバーとAIU・秋田応援団のメンバーで自己紹介しました。そして、今回はリアルタイムに活動を報告すべく、(※)Twitterの使い方等を相互に教えあい、3日間の活動について確認から始めました。泰山堂の藤井さんと一緒にパチリ☆おいしいご飯、ありがとう。

Twitter・・・ブログやメールと並ぶ新たなコミュニケーションツール。最大140文字という小さな単位で投稿していくため、リアルタイムな情報発信が可能なwebサービス。

     
❄農家民宿 一助へ。
 
その後、澤山純一さん・節子さん夫婦が営む農家民宿 一助へ移動。今回ここが滞在の拠点となります。節子さんと息子さん夫婦(生後2ヶ月の赤ちゃんと3歳のユーヤ君も一緒)が迎えてくれました。  

農家民宿一助は、農家レストランである、「農家のそば屋 一助」も営んでいます。今回、ご主人の純一さんは蕎麦関係の視察でタスマニアに行っていて不在でした。

     
 
お昼ご飯は、そば粉を使った料理で、簡単で美味しくできるガレット。一助さんの高価なそば粉を使わせていただいて、みんなと一緒に作りました。
 
❄上桧木内の紙風船あげと宮田集落の皆さん
 
午後からは上桧木内の紙風船あげ会場に移動。会場では、雪の降りしきる中、宮田・浦子内という集落に加わえていただきました。初めての紙風船あげで、お父さん&お兄さんと一緒に準備からあげるところまでを手伝い、お母さん達と温かいキムチホルモン鍋や米粉パンなどの販売に加わる事に。
     
 
すっかり地元の方々に気に入られた学生たち。
「仕事だ!」となぜか缶ビールを渡され、早々と乾杯する学生、
そして宮田集落のフレッシュ&熟成ギャルズに混じって、黄色い声で接客する学生。
英語よりも難しい秋田弁のおじさん、おばさんに囲まれて陽気に会話し、みんな気づいたら集落の一員のようでした。
     
 
<大学生Yさんから届いた感想より>
いきなり来た私たちを受け入れ、紙風船の打ち上げもやらせていただいて、「ほら、なかなか見れるもんじゃないんだから行っといで!(という感じの秋田弁)」なんて言われて、売り子だけでなく、しっかり観光もさせていただいて、とてもとても楽しかったです。
次は是非、紙風船の絵を描いたり、紙を張り合わせて風船を作るところから参加してみたいなと思いました。 また、紙風船上げの会場とは別に、宮田集落自体に入ってみたいなと思いました。 どんな場所にみんな住んでるのかなってちょっと気になったので。
  <大学生Mさんから届いた感想より>
地元のお父さんから「仕事だからこっちにこい」と言われた。隣のテントに連れて行かれ、缶ビールを渡された。ああ、なるほど。確かにこれは仕事だ、と思った。祭りには酒がつきものであり、酒を傾けて、語り合うことは、祭りにおける最大の仕事であり、楽しみなのだ。短い時間であったが、宮田の一員として受け入れてもらえたような気がした。
     
 
 
実際に紙風船あげにも挑戦。一節には平賀源内が伝えたともいわれている紙風船は、信じられない大きさの和紙の紙風船に、熱風を送り込んで火を灯し、空に飛ばすという祭。
昔は各集落毎にやってたようですが、高齢化や人手不足もあり、10年くらい前から会場をまとめてイベントとして行っているそうです。
 
     

2月11日

❄雪よせサポート

 

11日には、西木町内の佐曽田集落と堂村集落で、人手が足りなく雪よせに困っているというお宅や、神社と集落会館へのアクセスルートの確保など、雪よせ作業で汗を流しました。

今年は全国的に雪が多く、毎日のように「秋田県横手市の大雪が。。」「雪下ろしで事故が。。」とニュースが流れましたね。仙北市も駒ヶ岳や北秋田市阿仁地区が近く、普段から雪の多いところですが、なぜか今年はちょっと雪が少ないと地元の方の感想が。 とはいえ、初めての雪よせ作業は、学生たちには大いにインパクトがあった様子。

 
降り積もった雪と屋根から落ちた雪で、1階の窓がすっかり雪に埋まって部屋の中が薄暗くなっていた家では、ザクザクと雪を削り落とし、運ぶの作業を繰り返しました。今回は初めての経験の上に、仲間がいて会話しながらの作業でしたが、この作業を毎日一人で黙々と続けなくてはいけないという北国の暮らしを想像した時、複雑な気持ちになりました。
 
 
<大学生Yさんから届いた感想より>
楽しかったのは実際に雪かきをやるのが初めてで、しかも楽しく話をする仲間がいたからなんだろうなと思います。
あれを毎日同じ場所を何時間もかけて、一人で黙々とやるとなると話は別なのかなと思いました。
  <大学生Mさんから届いた感想より>
非日常なエクササイズとしては新鮮で愉しいが、日常的な生活の一部としては、想像できない。これが社会における自然と人間の関係性としての風土か。雪よせを指導してくださったI藤さん。身体の捌き方が素人学生とはぜんぜん違う。少ない動きで、雪を効率よく寄せていく。暮らしの中で育まれた業(わざ)をみた。雪を自らの問題として身体化する(=業を身につける)までに、かかったであろう時間や地元で生きることへの真摯さを感じた。
     
❄仙北市長との面会
 
雪よせ後の夕方には、飛び入りで仙北市長さんも駆けつけてくださり、冷えた体をあまえこ(甘酒)で温めつつ、仙北市で進めている地域運営体の取り組みなどについて、意見交換もすることが出来ました。良い経験になりました。
 
❄最後の夜に 農家民宿一助
 
夜。今回関わったメンバーが一助に集まりました。雪よせで疲れてるかと思いきや、やっぱりみんな話したい。熱い思いを語ったり、恋愛話やこれからの事を語ったり。 そして若者のパワーには、たいしたたまげだ(※秋田弁でびっくりしたの意)
 
 

節子さんも輪に加わってくれて、学生たちとさらに距離が深まりました。

 
普通の農家の家庭の中に混じり、一緒に料理をして、一緒のテーブルを囲んでいろいろと食べて語る。


節子さんと学生は、その状況を心底楽しんでくれたと思います。だからこそ、今回のような事をやってみようと思ったし、やった事に意味があったと思っています。

     

そして、サプライズで学生たちが代わる代わる家を抜け出し、玄関前に紙コップの中にろうそくを灯したキャンドルで飾りつけ。毎年参加している、北秋田市の「阿仁スノーキャンドル」の経験を生かしました。

出来たところで節子さんを呼び出し、みんなで記念撮影。

「こんな事してもらったの初めてだわ。嬉しい、ありがとう、ありがとう。(留守にしていた)お父さんにも見せたかったわ」と節子さんは何度も学生たちに言っていました。

 
 
<大学生Yさんから届いた感想より>
節子さんというすてきな女性に会えたことが今回のツアーでの大きな魅力のひとつだなと思っています。
小さなお孫さんがいる中、またご主人の純一さんもいらっしゃらない中、いやな顔一つせず、黙々と私たち騒がしい学生の世話をしていただいて、大変感服している次第です。
最後にお別れした時も、涙を必死にこらえて「これは最後じゃないんだ」と自分に言い聞かせていました。
  <大学生Mさんから届いた感想より>
秋田を離れた13日夕方。澤山節子さんから電話をもらった。帰りの切符はどうなったのかと気にしてくれたのだった。関わった人に対する思いやり。お金にはなりえない関係性。それが、今、まことしやかに語られる無縁社会への挑戦といえるのかもしれない。不特定多数に呼びかけるよりかは、縁あってきてくれた人たちとのつながりを大切にして、リピーターを増やしいくほうがよいと思った。歴史と風土を下敷きにした文化に人情と物語を付加していく。例えば、「いってきます」といって出てきたから、「ただいま」と帰る、こんな人情と物語を大切にしたい。これからも、ありきたりな観光ではなく、時間をかけ、暮らしを見せ、文化を伝えていってほしい。
     

2月12日(最終日)

❄農家民宿 星雪館

 
最終日の12日、仙北市西木町桧木内地区の農家民宿 星雪館で、雪の中でもハウスで野菜栽培をしたり、おやきなどの食品加工に取り組んでいる冬場の農家の生活を見学。この時期の星雪館の軒下は、とにかく美しい。カラフルな干し餅が大量にぶら下がって風に揺れています。学生たちも歓声を上げて写真を撮りまくってました。
 

 
星雪館は、今年からいよいよ農家民宿部門を娘の富士美さんが代表として運営する事となり、お母さんの昭子さんは、原点の食品加工に戻ってそれぞれ気合いが入っています。そんな二人と薪ストーブを囲んで意見交換(という井戸端会議)が楽しかった。
     
❄一助で最後のランチ
 

一助に戻り、最後のランチは不在の澤山純一さんがわざわざ打って冷凍していてくれた高嶺ルビーの赤蕎麦と、雪よせの手配から指導までしてくれた畜産農家のI藤さんからいただいた、秋田牛100%のハンバーグ。おいしかったー!

  最後に、3日間お世話になった一助の雪に埋もれた看板をみんなで掘り起こし、節子さんと最後の別れ。と言っても、もうここは学生たちにとってはもうひとつのふるさとになっているので、挨拶は「さようなら」ではなく、「いってきます」。これは秋田のグリーンツーリズムが大切にしている心の部分。次回また学生がココを訪れた時は「ただいま」、「おかえりなさい」なのです。
     

すっかり一助の子どもになったかのように、「行ってきまーす」「ただいまー」と出入りする学生たちを見て、お客さんとして扱うのではなく、家族のような親戚のようなつきあい方の出来るこういう交流形態こそ、秋田県の農山村にぴったりだなぁと感じました。

 

その後は、仙北市田沢湖にある「思い出の潟分校」で、私の仲間である千葉佐喜子さんの話を学生達に聞かせてあげました。また、「高原温泉アルパこまくさ」などを巡った後、秋田県の元気ムラのひとつ、仙北市白岩で10年前から取り組まれている「白岩燈火祭」を見学し、活動に関わっている国際教養大学地域環境研究センター(CRESI)のメンバーとも交流しました。その後、ちょうど開催されていた横手の小正月行事「かまくら」会場に移動し、Twitterを使って街おこしに取り組んでいる団体「Yokotter」が設置した「ヨコッターかまくら」を訪問し、交流しました。

 

写真・レポート提供:風土ist(フーディスト)

 
❄思い出
 

この3日間は、学生の皆さんにとって、この交流活動の中心となって動いた風土istさんにとっても、とても大切な3日間となったに違いありません。都会からきた学生にとって、遠かった秋田の存在が、どれほど近付いたことでしょう。それは、やっぱり地域の人と育まれた交流が一番大きいのかもしれませんね。

 

風土istさんから提供していただいたデータを整理する作業をしている最中、聞き覚えのある節子さんの声が。
「(サプライズの)キャンドルは初めての経験でした、嬉しかったです。留守だったお父さんは、どんな子ども達が来たかなぁって思ってるはず。ぜひ、顔を見せに来て下さい。学校を卒業してからでも、親戚のお家だと思って来てほしい。」
何度も、何度も、再会を待ち望む言葉を繰り返した節子さんの言葉が印象的でした。

 

学生の皆さん、また秋田に遊びに来て下さいね!

 

県南担当 けこさん

     

(澤山純一さん、節子さんご夫婦)
 

農家のそば屋 一助
農家民宿 一助

 
住 所 :仙北市西木町西明寺字梨子木台84-1
電話&FAX :0187-47-2148

営業時間 :11:00~15:00

定休日 :毎週水曜日
民宿料金 :1泊2食付き:6,000円
     :1泊素泊まり:4,000円
(暖房費、そば打ち体験料など別途お問い合わせください。)
     

(藤井けい子さん)
  農家民宿 泰山堂
 
住 所 :仙北市西木町小渕野字落合56
電話&FAX :0187-47-3103
民宿料金 :1泊2食付き:6,000円
     (小学生4,000円・幼児無料)

     :1泊朝食付 4,000円
     :1泊素泊まり:3,000円
(暖房費300円、体験料無料。飲みものはご持参下さい。)
     


(門脇昭子さん)

  農家民宿 星雪館
 
住 所 :仙北市西木町桧木内字大台野開404
電 話 :0187-48-2914
FAX  :0187-48-2977
民宿料金 :1泊2食付き:6,000円
     :1泊素泊まり:3,000円(自炊可)
     :秋田県内の大学生 5,000円
(暖房費500円、パジャマ、飲み物をご持参下さい。)

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