ふじさと雪んこ体験モニターツアー

 

2011.02.12-13

2011年2月12日(土)と13日(日)、
藤里町で
「ふじさと雪んこ体験」と題したモニターツアーが行われました。

秋田市から訪れた9人の小学生たちは、藤里町内4軒の農家に宿泊しました。

子どもたちも農家のお父さんもお母さんも、生まれて初めての民泊体験。

不安もありつつドキドキわくわく、みんなの間にはどんな心の交流があったのでしょうか。

 

集落型GTモデル育成事業とは?


1日目 午前10時。

JR二ツ井駅に到着後、ぶなっこ教室に移動。


1人ずつ自己紹介をして、
地域のみなさんと顔合わせ。

このモニターツアーは、

秋田県が進める「集落型グリーン・ツーリズムモデル育成事業」の一環で行われました。
この事業は、個人・少数グループとは違った、
集団による農山漁村地域への
訪問・滞在のニーズが高まり、
従来の個人で営む農林漁家民宿では対応しきれない
ケースが出てきている中で、
集落などが中心となり、一定エリア内の農林漁家や
体験宿泊施設などが連携して

受け入れ体制を整えることを目指した取り組みです。

 

食事、体験のお手伝いにぶなっこ教室の

スタッフと、中通地区の女性たちが参加。

6年生と2年生の、男女9人。

秋田市内の小学校に通う子どもたち。

 

藤里町では、中通地区活動推進協議会(山田一達会長)と、
同じく中通地区にあり、6年ほど前から独自に体験宿泊の受け入れを行っている
「白神ぶなっこ教室(佐尾和子代表)」(協議会会員)とが連携し、

地域一体での受け入れを目指すために、今年度この事業に取り組んでいます。
今回はその一環として、秋田市内の小学生の体験受け入れを行いました。

 


2月下旬。まだ雪深い旧坊中小学校。
白神ぶなっこ教室が町から建物を買い取った。

 
体験、宿泊は一階を改装し、
2階の教室や体育館はそのままになっている。

白神ぶなっこ教室の建物は、平成12年に閉校した、旧 坊中(ぼうちゅう)小学校校舎です。

今回の取り組みによって、これまで白神ぶなっこ教室の活動に携わっていた地域住民に加え、

より多くの中通地区の人たちへも協力の輪が広がることになります。

 
雪遊びを堪能!
スキー場でそり遊び
 

体験メニューは、白神ぶなっこ教室が冬の体験として普段から行っているものを活用しました。
白神山地の麓の町、という地域特性を活かし、冬場は雪の体験が中心です。

昼食を前に、子どもたちはさっそく、そりやチューブでの雪遊びを満喫しました。

 
 
   
   
里山探険 -横倉、水無地区―

また、「雪の里山探険」も白神ぶなっこ教室では人気の体験メニューのひとつです。

白神山地の自然に触れて欲しいという、佐尾さんたちの想いがぎゅっと詰まっていて、

四季を通して欠かせない体験になっています。

子どもたちはかんじきを履き、横倉地区から水無地区までの1kmほどを歩きました。

 

里山探険の指導は、白神ぶなっこ教室スタッフの市川善吉さん。
藤里町で生まれ育った善吉さんは、
山の暮らしや動植物について博士のように詳しく、
毎日のように山を歩いているという山の名人。子どもたちは、慣れないかんじきに時折足を

取られながらも、善吉さんに教わった結び方で履き直しては元気に歩いていました。

   

おっきなつららが、至る所にあるのも白神山地の魅力。

つららを取ってくれたのは、同行した山本地域振興局の宮崎農林部長。
宮崎部長が取ってくれたつららをぺろっとなめてひとこと…「おいしい!」 

 

到着した水無地区には水無沼という大きな沼があります。

到着すると、善吉さんがここの歴史について話してくれました。


かつて、水無地区には4~5軒の民家があって人が暮らしていました。

と~っても雪深いところなので、人々は、冬の間は里に下りずひと冬を越したそうです。

雪が降る前に食料を確保し、雪の下に保存。さらに夏の間に沼で採れた魚を焼いて干し、
それを味噌汁や煮物、焼き物などあらゆる調理法で食べて過ごしました。

善吉さんでさえ「よくこんなところで暮らせたもんだ」と言うくらいの奥深い場所。

「でも、食料のほとんどが山のもので済むんだから、お金も要らなかっただろうな。

そういうのを昔の人の暮らしの知恵っていうんだ」

と話す善吉さんの言葉は、子どもたちにどう聞こえたでしょうか。

 
水無沼をバックに。  
   

水無沼を後にして出発した横倉地区に下りると、

白神ぶなっこ教室の佐尾さんが何やら採集している様子(左)。
手にしているのは、水のキレイなところでしか成長しないクレソンです。
横倉地区一帯に自生しています。 

 

クレソンだけではありません。横倉地区では、白神山地から流れる水を利用して、

米の栽培やサケのふ化、わさびの栽培などを町の産業振興として行っています。

イワナの養殖もそのひとつ。直径5mほどのさほど大きくない池の中に、

鯉と見間違うほど大きなイワナが、こんなにたくさん泳いでいます。

 

民泊体験

いつもの白神ぶなっこ教室であれば、子どもたちは白神ぶなっこ教室にそのまま宿泊します。
しかし、今回は、今後を見据えたモニターツアー。子ども9人が4軒の農家に分宿です。

山田家、成田家、中嶋家、淡路家の4軒が受け入れてくれました。

淡路家

※淡路敬子さんは、秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会

 会員「白神の恵体験工房」代表です。

 

淡路家には、2人の女の子が宿泊しました。民泊は、一緒にご飯を作ることも楽しみのひとつ。
今回淡路さんが考えた“みんなで”は、“餃子を作ること”でした。

 
 

デザートは、桃の缶詰やイチゴに

豪快に生クリームをのせて。

夕食だけでは食べきれなかった様子。

焼きあがった手作り餃子。
2人とも、日頃からおうちの手伝いを

しているということで、形もバッチリ☆

   
 

「こうして他人のおうちに泊まることは初めてだけど、自分のおうちみたい」と、

緊張もせずすっかりリラックスしていた2人。
淡路さんは「いつもは1人で食事をするだけだから、こういうのは久しぶり」と話し、

「また来てね」という淡路さんに、2人とも笑顔で応えていました。

 

 

 


↑ 焼き加減がなかなか難しい。

← ひとつひとつ、さらしの上に並べて冷ます

翌日、早朝の淡路家の台所に何やら甘い香りが漂っていました。

2人が、ツアーに参加しているみんなのために、手作りのおやきを焼いていたのです。

前夜、屋根から落ちる雪の音に驚いて、なかなか寝付けなかったという2人でしたが、

頑張って6時30分に起床。淡路さんに教えてもらいながら、

ホットプレートで焼き色をつけ、冷めてからひとつずつ袋に詰めていました。

 
成田家

 

↑ 甘味噌をつけたきりたんぽを頬張る!

 

  

← なんと、ハートのだまこ…♡

一方、成田家には3人の男の子が元気に宿泊。家族と一緒にだまこ鍋を作りました。
中にはハートのだまこまであって、ほんと、かわいいやらかわいいやら。
 
 
ヨーグルトババロア

たけのこと鶏肉のからあげ
成田さんの妻 富貴子さんは、得意のヨーグルトババロアを手作り。
食卓には、料理上手な富貴子さんの手料理がたくさん上がっていました。
 
 

翌日は、なんと富貴子さんのお誕生日。子どもたちは感謝を込めて手紙を書きました。
帰り支度を進める子どもたちの横で、はにかみながらも嬉しそうな富貴子さん。

「嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいね。来るまではどうしようかな、何食べさせようかなって

不安に思っていたけど、うちに向かって歩いてくる子どもたちの姿を見ていたら、

ほんとめんこい子たちばっかりで、逆に力が抜けたというか、このままでいっかって。

ほんと楽しかった。」

 

それぞれの家で、大成功の民泊体験となりました。

 
もちつき

お世話になった家族に別れを告げて、再び白神ぶなっこ教室に集まった子どもたちは、

杵と臼でつく、昔ながらのもちつきを体験。

この臼と杵も、町内の小学校が閉校になる時に譲り受けたものだそうです。

たくさんの思い出を持つ杵を、ふかしたてのもち米に向かって力いっぱい振り上げます!

 
うぅぅぅ・・・ よいしょ!
 
   

さらに、おもちに付けるゴマやきな粉、あんこも自分たちで作りました。

たくさん作ってたくさん食べて、お腹い~っぱいだったよね。

 
  
左から、あんこもち、きなこもち、ごまもち
 
楽しかった2日間

最後に、子どもたちは、A4サイズの白紙に2日間の感想を、思い思いに描きました。
 

子どもたちが書いた9枚の感想文には、楽しかったこと、驚いたこと、嬉しかったことが

紙いっぱいに表現されていました。屋根から落ちる雪の音、つららの大きさ、初めての民泊。

同じ秋田県内に暮らしながらも、初めての体験、新しい発見がたくさんあったようです。

 
   

さらに、大人たちもそれぞれに2日間の感想を発表。

1日目の夕方、宿泊させる女の子2人を前に、

「うちのチビ(孫)たちが、まだ来ないのって待ってるよ」と言っていた中嶋さん夫婦(左)。

「孫たちがとても喜んでいました。最初はお互いに人見知りしていたようだけど、

トランプで遊んでいるうちに打ちとけたみたいです。本当に楽しかった」とこの笑顔です。

 
 

また、地元中通地区から初めて手伝いに参加した女性は、

「ここに灯りがついている度に、今日は誰が来ているのかなって思ってました。

覗いてみたいとは思っていたけど、邪魔になるかなと思って、なかなか出来なかった。

今回、家族にも“勉強してくる”と言って出てきました。

(白神ぶなっこ教室の内容や子どもたちを受け入れるということが)どんなものなのか、

一度見てみないことには周りの人を誘ったり、話を聞かせたりできないから。

まさか、この歳になって、こんな経験ができるとは夢にも思ってなかったけど、

これからもできることがあればお手伝いしたいと思います」と、
これまでなかなか伝えられなかった気持ちや感想を話してくれました。

 

今回新たな輪が広がった藤里町中通地区。

周囲に理解が広がって、協力してくれる人が増えるのはとても嬉しいことです。

卒業生が関わっているのが白神ぶなっこ教室の良さだから」と佐尾さんが話すように、

学校を地域の中心に添えて、母校を愛するように白神ぶなっこ教室の活動に多くの人が関わり、

地域住民が連携し合って訪れる人を受け入れていければ、

ここは、学校があった時のような、笑い声の絶えない活気ある場所になることでしょう。 

 

県北担当 やっつ

 

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