農家民宿のキラリと光る魅力発見!

2010.12.4~12.5
(2010.12.9掲載)

(左から)秋田県立大 荒樋教授甲谷節子さん(三又営農生産組合)、高橋麗子さん(三又長右ェ門)、高橋篤子さん(三又長右ェ門)、宮東みのりさん、(県立大生)、堀田こるりさん(〃)、福田久美さん(〃)
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現在、秋田県では“農家民宿”の軒数が着々と増えてきています。
県南部だけでも、その数は仙北地域(仙北市、大仙市、美郷町)で25軒、平鹿地域(横手市)で2軒、雄勝地域(湯沢市、羽後町、東成瀬村)で3軒になりました。
(※平成22年12月9
日現在)

田舎の原風景に誘われ、そこで過ごすには最適の農家民宿。
人の温かさ、目にも贅沢な景色、受け継がれてきた郷土料理…。
農家民宿がもつ魅力はその宿それぞれ。

 

今回、県南部3地域の振興局による合同企画で、地域の魅力をさらに探るべく、
秋田県立大生の皆さんに
農家民宿魅力マップを作成していただくことになりました。
農家民宿で過ごす1泊4食の贅沢な時間。
私もその時間を思う存分、満喫してきました。

 

 

※仙北地域:雁の里、平鹿地域:三又長右ェ門、雄勝地域:回帰線に分散し、実施。

   
横手市・農家民宿 三又長右ェ門との出会い

今回、私は今年10月にオープンしたばかりの三又長右ェ門へ。(右から)オーナーの高橋登さん、篤子さんご夫婦と麗子おばあちゃん。 いぶりがっこ発祥の地として知られる、横手市山内。山にすっぽり覆われた風景には、ずっと眺めていたくなる癒しがあります。

そして、魅力マップ作りを託されたのはこちらの皆さん。

秋田県立大学 生物資源科学部 アグリビジネス学科 (右から)宮東みのりさん(仙台出身)、堀田こるりさん(京都出身)、福田久美さん(埼玉出身)

 

1年生のフレッシュなみんな。積雪こそないものの、三又の寒さ、各家の屋根に見られる雪の滑りどめ、道端に取りつけられたポールなど、雪国の暮らしそのものに興味深々

   
キラリと光るお宝探し

*水車*
早速、お母さんに連れられて民宿からほど近い水車小屋へ。

蕎麦の季節、水車の力で山内産の蕎麦粉がゆっくり、ゆっくり製粉されます。
岩魚のつかみ取りを楽しむ清流祭りもこの川で毎年行われてるそうです。

   
*葉たばこ*  
三又地区では古くから葉たばこの栽培が盛ん。葉たばこ育苗センターへ向かい、民宿のお父さんもメンバーに入る、三又営農生産組合の石沢英夫組合長から葉たばこの選別作業の様子を見せてもらいました。葉たばこが放つ、優しくも感じる濃厚な香りに包まれながら、組合長のお話に耳を傾けます。昼夜の寒暖差が激しいことから、より上質なたばこが栽培できる点、そしてこの栽培にかかる手間暇や、たばこに懸けた65年の歳月を熱く語っていただきました。
 
*三又観光わらび園*
同じく、三又営農生産組合の取組の一つに挙げられるのが、今年5月に開園した三又観光わらび園。(写真右:撮影 平成22年5月29日)携帯電話の電波はもちろん届かず、電柱一本とないすばらしい景観の場所です。このわらび園のすぐ脇には、マルチングされた植付前の葉たばこ畑。雪解けの遅い場所では、こうして秋から準備を進め、春の訪れを待ちます。三又観光わらび園に関する記事はこちら
 
*旧三又小学校*
平成9年に廃校となった、山内村立三又小学校ひっそりとした場所にポツンと佇み、どこか淋しげ。現在は、地域コミュニケーションを深め、楽しい村を築くことを目的に住民によって結成された、「麓友会(ろくゆうかい)」によって管理されています。「卒業生の写真を集めてここで同級会を開いたり、人が集まる場所に戻したい。農家レストランも考えたんだけど。」とお母さん。ここにくれば、誰もが自分の思い出をこの校舎に重ねることでしょう。古いアルバムを開いたときのような、あの感覚。この校舎の活用が今後も期待されます。
 
*麓友館*

秋田の偉人・石川理紀之助翁は、農聖と敬称され、農業に携わる者ならば誰もが知る農業指導者です。生涯をかけて農村救済に奔走した石川理紀之助は、明治にこの三又に足を運びました。昭和63年、三又の住民が結成した麓友会の名は、石川がこの地に残した言葉に由来するそう。

住民が力を合わせ建築したという麓友館。石川理紀之助によって三又に贈られた掛け軸が、一番目立つ場所に掛けられていました。

   
*三ツ又温泉*  

三又地区の中でも奥地にある秘湯・三ツ又温泉も、この地を訪れた人に寄っていただきたい場所のひとつ。

今回は立ち寄っただけですが、清流で育ち、元気に泳ぎ回る岩魚を見ただけでも、宿が岩魚料理を自慢とする点に納得。

また、温泉の目の前に建てられた小屋には「かぶとのすずみず」の看板が掲げられていました。

(“甲山”のわき水を口にする、平鹿地域振興局・農林部の木村班長)

   
*三又を一望*  

― 三又地域 ― 山間の袋小路集落を見下ろす。

 
三又長右ェ門のおいし~いご馳走、一挙にご紹介 
一日目・昼食:山内芋のこ(里芋)汁をはじめ、大根やほうれん草のソテー、おから入りの玉子焼きなどが品よく並びました。  一日目・夕食:ぜんまい、筍、サクといった山の幸がたっぷり入った煮物、セリ蒸し、など郷土料理を中心に。
ニ日目・朝食:いぶりがっこに食べるラー油を混ぜただけの新しい味を発見。真っ白なご飯は、全員おかわり! ニ日目・昼食:味付けご飯にスープ、山内にんじんとタラコの炒め物、山菜料理など、最後までお腹いっぱいに。
   
長右ェ門といえば、いぶりがっこ。去年作ったものですが、歯ごたえは抜群。 全員がやみつきになった、なた漬け。なたで乱切りにすることで、荒い切り口に味がしみ込みます。  陽の光を浴び、甘みをぎゅっと蓄えた干し柿
ハタハタのしょっつる汁。秋田では定番でも、県外出身の大学生の皆さんは初体験。 かぼちゃサラダにクルミをのせて。 こざき練り(あさづけ)。米どころ秋田ならではのお米を使ったデザート。
 
農作業体験&郷土料理作りに挑戦

*いぶりがっこ*

 

 

農家民宿 三又長右ェ門といえば、いぶりがっこを抜きにして語ることはできません。毎年、横手市で開催されている、いぶりがっこの出来を競うイベント、「いぶりんピック」。篤子さんは、その初代チャンピオンです。そして、チャンピオンへの道を影で支えたのは、麗子おばあちゃん。

 

 
*ちょろぎ&山内芋のこの収穫体験*

高橋家の畑には、伝統野菜がいっぱい!
台所で見つけたちょろぎに興味をもった学生のみんなのお願いで、おばあちゃんに収穫体験をさせてもらいました。どんなときも素手で作業をするというおばあちゃん。私たちも12月上旬の冷たい土の感触を体感。また、沢水に手をさらし、芋のこの土を丁寧に洗い流しました。

   
*郷土料理・こざき練りづくり*  
お母さんに作ってもらった「こざき練り」を作ってみたい!三又営農生産組合員である甲谷節子さんが先生になってくれました。 「こざき」とは昔、二番米のことを言ったそうです。母乳が出ないお母さんは、このこざき練りを作って、赤ちゃんに食べさせたそう。酢と砂糖で味を整え、お好みのフルーツやきゅうりをのせて召し上がれ。
   
□■□2日間の思い出あれこれ□■□

 

農家民宿のキラリと光る魅力発見

 

隣りに集落がない、袋小路集落・三又。
“なにもない”と思われがちなこの地域で、たくさんの気持ちを味わいました。

 

朝もやに埋もれる山を眺め、大きく背中を反らし、深く味わう澄んだ空気。
いぶし小屋の中で目を潤ませながら感じた、何十年も受け継ぐことの大変さ。
沢水に手をさらし、震える手を温めてくれた甘酒の優しい味。
「休みになったら、またおいで」 笑顔で交わされた約束。
「仲間がいなければ、ここではやっていけない」-改めて感じた、この地域の結束力。
そして、別れ際にこみ上げる淋しさと向き合い、“また会いに行こう”という想い。

 

私だけではなく、10代の純粋な彼女たちの五感はどう動かされたのでしょう。
宮東さん、堀田さん、福田さん。2日間どうもありがとう!
マップ作りの完成を楽しみにしてるよ~。

 

                            県南担当 けこさん

 

 

 

農家民宿 三又長右ェ門

住所:横手市山内三又字上野12
電話・FAX:0182-53-5138
料金:1泊2日 6,000円
   1泊夕食のみ 5,000円
   1泊素泊まり 4,000円
   (飲みものは別途)
収容人数:5名
 
★同日にワークショップを行った、農家民宿 雁の里(美郷町)、農家民宿 回帰線(湯沢市)からも写真をいただいたのでご覧ください。県立大生の皆さんによる地域マップが完成した際には、こちらのHPでご紹介したいと思います。お楽しみに。
農家民宿 雁の里(美郷町)

 
農家民宿 回帰線(湯沢市)

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