白神ぶなっこ教室でオリエンテーション
白神ぶなっこ教室に着くと、こどもたちはもう遊びまわっていました。黒板になにやらお絵かきしています。

出来上がった作品は「稲と田んぼ」。「青いお米はおいしくなさそうだから…」と、黄色とみどりで描き直してくれました。今日の稲刈り楽しみだね!

教室でオリエンテーション。本日の参加者はボランティア含め20名。東京からお越しのオーナーさんがなんと7名も!みなさん「今日の日をとても楽しみにしてきました!」とのこと。

白神ぶなっこ教室代表の佐尾さん。

「みなさんにこうしてお会いすることができてうれしく思います。実は残念ながら、オーナー田の一部が、先日の大雨の被害を受けてしまいましたが、それでもこうして収穫の時を迎えることができました。今日はがんばりましょう。」

横倉に到着!

到着するなり「おたまじゃくし、いないかなあ~」みんなで池を覗き込んでいます。

田んぼで待っていたのは、お手伝いに駆けつけて下さった農家さんたちと、棚田を管理して下さっている市川さん親子。

赤いTシャツを着ているのが市川さんの息子さん。わざわざ秋田市から通ってくれています。

横倉集落にひとりで残り、田んぼを管理している市川さん。(写真中央)

市川さんに稲刈りの仕方を教わります。

稲刈り開始!
稲刈りスタート!まずは農家さんのお手本から。 稲を結ぶところが難しい!
市川さんはみんなが稲刈りしやすいよう、先回りして雑草を刈ってくれています。 たわわに実ったお米!

みなさん自由な方向に刈り進んでいます。

約30分でこれくらい進みました。

田んぼには切れ味のするどい雑草が生えており、肌を軽く切ってしまうハプニングが続出…

ちょっとくらい平気だもんね!ばんそうこうを手にこの表情!

「カマキリのたまご発見!」

雪に埋もれないよう、そっと寄せておきました。来年はこのたまごから孵ったカマキリに会えるかな?

「できた~♪」この笑顔のわけは…   →

まっすぐに刈り進み、田んぼに道を完成させたからでした!ひとりで頑張りました。

田植えのお手伝いにも来てくれた秋田大学の学生さんたち。慣れない作業に苦戦中。 一方こどもたちは休憩…

気を取り直して作業再開!

刈った稲を運びます。

稲をじゃんじゃん干していくのは稲刈りは3回目という女の子。農家のお父さんも「いや~手つきがいいもんなぁ」と感心しきり。

2枚目の田んぼも刈取り。大雨がもたらした爪痕が残っていました。

約2時間かけてオーナー田の稲刈り終了!

お米の天日干しには約2週間かかります。

1週間経ったら、一度外して、稲の向きを変える作業があります。とても手のかかる作業です…。

たくさん頑張った後のお楽しみ!

さあ、みんなお待ちかねのお昼ごはんです!

お昼ごはん♪

「これを楽しみにしてたんだ!」とみなさんから大好評の豚汁。

おっきいおにぎりをほおばれば、みんな笑顔♪

いっぱい働いたあとのご飯はおいしいね!
峨瓏(がろう)峡を散策!

お昼休憩の後は、車で5分ほど移動して、峨瓏(がろう)の滝へ。

「すごいマイナスイオンだ~!」

 

親水公園として整備されており、駐車場もあるので、気軽に訪れることができる滝。

今日はちょっと水量が少ないですが、それでも迫力があります。

 

大学生のお兄さんが水切り(石切り)しているのを見て、こどもたちが「すごい!やってみたい!」と見よう見まねでチャレンジ。

トンネルをくぐって、滝の上流、峨瓏峡の散策へ。

このきれいなお花はなんと、猛毒をもつことで知られるトリカブト!

葉っぱに虫食い穴があるけど、虫さんは無事でしょうか…

「みずゲット!!」

みずは春から秋まで長く楽しめる山菜で、田植えの時も散策でみずを収穫できました。今回は茎にできるみずのこぶを収穫。

この先に白糸二段の滝があります。

歩いているところは、かつてトロッコの軌道が敷かれていたところなんだそうですよ。

高山太鼓を体験!

白神ぶなっこ教室へと戻り、旧坊中小学校の体育館へ。

行ってみると大小さまざまな太鼓がならんでいました。

 

「自由に叩いていいよー」と言われ、こどもたちはさっそくドンドコ叩いています。

高山太鼓を教えてくれる先生。 ほとんど全員、和太鼓初体験。ばちの持ち方・構え方から習いましょう。
最初は見よう見まね… 腕がキツい…!でもなんとか形になりました!
終わりの会!

一日を振り返って終わりの会。

 

今年度の横倉での棚田オーナーイベントは今回が最後ということもあり、ちょっぴりさみしい気持ちです。

 

「今日はとってもたのしかったです!」

「毎回藤里町のいろんなところを散策できて、今回も新たな発見がありました」

「秋田にくるのは初めてだったけど、楽しかったです!」

「腰が痛くなって…農作業の大変さ、お米のありがたみを改めて感じました」

と参加者の感想でした。

「お手伝いということも忘れて、すっかり楽しんでしまいました!」という大学生のみなさん。とても頑張ってくれました。

皆勤賞のご家族には新米のプレゼントが。

横倉のお米は、天日干しが終わってから、オーナーのみなさんに届けられます。

 

 

8月9日、秋田県は「経験したことのない大雨」に見舞われ、県内いたるところに被害をもたらしました。

藤里町も例外ではありません。

被害があったのは横倉の棚田だけでなく、藤琴川沿いを走る道路の一部が崩落、川には折れた木の残骸が積み重なり、峨瓏峡の遊歩道も崩れかけた部分がいまだに残されていました。

 

「かつてはどんな大雨が降ってもこんな風になることはなかった。

ブナを伐採して杉を植えたことにより、山の保水力が低下して、被害が出たのだ」

と、山のガイドさんは語ります。

 

目の当たりにした、恐ろしい自然の力。

でも、お米作りに藤里の豊かな自然の力は欠かすことができません。

山から湧き出る澄んだ水で稲が育つ。湧水は冷たく、稲を虫から守ってくれる。

そして、実りの時を迎えれば、日光の力を借りて刈り取った稲を干す。

 

お米を育てることと、自然を守っていくこと。

それがいかに大変で、大切であるか。と美しい棚田を眺めながら思ったのでした。

 

今年度の藤里町横倉地区のふるさとオーナーイベントはこれにて終了。

横倉にはもう1か月も経つと冬がやってきます。

願わくは、来年も春を迎えたこの棚田にみんなの笑顔があることを…

 

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白神ぶなっこ教室
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