山菜

秋田県を訪れ、温泉宿や農家民宿に泊まると、必ず出て来る料理に山菜料理があります。70%以上が森林で覆われた土地で、山菜は豊かな自然の残る秋田県の名物です。四季折々に出て来る山菜の種類は豊富で、日本人でも都会に住む人々は食べたことのないものも多いでしょう。その多くは天ぷらやおひたし、冬には保存食として様々な料理に使われています。特に山菜の多い、春から夏にかけては、宿で食べる山菜の多くが実際に山などで採れるものばかりです。トレッキングで山に入る際や、宿の周りを散策して、山菜を見つけてみてください。持ち帰って食べる時は、まず宿の人に山菜の種類、食べられるものかどうか確認してくださいね。今回は、比較的簡単に見つかる山菜や、トレッキング中に見つかるものをいくつか紹介します。

ばっけ

山菜は春から出始めます。その中でも最初に見つかるのがばっけと呼ばれる山菜です。長い冬が終わり、雪が溶け出す頃に、最初に山で見つかる緑の芽がばっけです。秋田の人にとって春の訪れを告げる、嬉しい山菜です。美味しいばっけは芽が出たばかりで葉が開いていないものです。天ぷらにすることが多く、そのほか味噌と和えてばっけみそとしてご飯と一緒に食べたりもします。比較的簡単に見つかる山菜です。

山ワサビ

その名の通り、山に自生するワサビです。ばっけと違い見つけることが難しいです。綺麗な清流が近くにあることが条件で、一つ見つけると密集していることが多いです。雪も完全に溶けて、少し暖かくなった頃が美味しいと言われています。写真の葉っぱを目印に探してみてください。「これかな?」と思ったら根を掘ってみてワサビが出て来ると正解です!根だけではなく、葉っぱと茎も少し湯通しして、醤油で食べると大変美味しいです。

なめこ

秋の山に紅葉を見にトレッキングに行くと、案内人が教えてくれることがあります。木から生えて来るなめこというきのこです。きのこの周りを透明の粘膜が覆っていて、食べる時の食感がとても珍しいきのこです。きのこは山に入るとたくさん見つけることができますが、中には食べることのできないきのこも存在します。案内人と一緒に山に入り、採っても良いものかどうか確認してもらうことをオススメします。

マタギにもらってきたなめこを鍋にしてもらいました。そこで秋田の人が入れていたのが酒粕と言われるペーストでした。日本酒を作ったあとに出る絞り粕で、美容に良い発酵食品だそうです。普通に味噌汁を作るようにして、その中に酒粕もいれたものを粕汁と言うんだそうです。とても美味しかったです!(タイ)