~ たそがれ野育園運営協議会
しめ飾り作り
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2014年12月20日(土) 〈潟上市・飯田川地区〉

 
年の瀬が迫る12月20日、たそがれ野育園運営協議会で、正月のしめ飾り作りが行われました。自分たちで育てた耕さない田んぼの稲藁を綯って、良い年を迎えられますようにと、丁寧に丁寧に手作りする時間を過ごしました。
 
 藁の準備
   
早速全員で外に出て、代表の菊地さんが持って来た農具で藁を叩くところからスタート。   藁細工を作る前にはこのような行程もあったんですね。「横槌」という農具も今では珍しいです。
     

お母さんと一緒にトントントン、楽しいね。思った以上に藁をしっかり叩かなければ柔らかくなりません。

  柔らかくした藁は、更に指を通して「しべ」を落とします。「わらしべ長者」のしべとはこのことで、藁のふわふわになったいらない部分のことを言うそうです。
     
作業をしているとお散歩中の近所のおばあちゃん。「賑やかでいいなぁ」と寄り道してくれました。   「いい藁だなぁ。菊地さんの?どれ…」と言って藁を触ると「もう少し柔らかくしたほうがいいよ」等、アドバイスしてくれました。
     
菊地さんがご自宅から見本で持ってきた立派なしめ縄。おじいさんが昔作ったもので、当時の作っている姿を覚えているそうです。    その頃、子どもたちは隣の公園でミニスキーや雪遊びを楽しんでいました(^^)
     
 しめ縄作り
 
藁を柔らかくしたら、会場の和田妹川自治会館に入って縄ないを始めました。   菊地さんの手本を見て、まずは数本の藁をなうところからウォーミングアップ。
 
なうときに手を湿らせます。
「おみず、ほしい人いませんか~」
  藁をかかとで押さえて、掌で滑らせるように…。最初は難しかった縄ないも一度覚えてしまえばするすると上手に。
 
慣れてきたところで、左綯いに挑戦します。藁細工や農作業で使う縄は右綯いですが、神事に使用する特別なしめ縄などは左綯いで作ります。逆手になるため、慣れるまで大変難しいのです。
 
なったものを稲藁でしごくときれいになります、と菊地さん。ここでも「しべ」が取れて、確かにきれいに整います。   左綯いにも慣れたら、いよいよしめ飾りとして使用する太い縄ないに挑戦です。
   
更には、すでに縄ないしたものに1本足して綯う技法(3本締め)も教えてもらいました。   最初に練習で作った細い縄も、こうして繋ぎ目を結ぶのに使いました。素敵!
 
飾りに使う「もだら」。野菜の泥を落とすなどタワシ代わりに使ったそうです。   「藁でこんなのも作れますよ」と見せていただいたのがミニほうき。かわいい!
 
藁草履と藁靴。みんなで履き比べてみました。「雪の上ではやっぱり冷たいですよ」と菊地さん。   その他、飾りに使用する植物は全て菊地さんの庭などから用意。赤南天、白南天、松、椿、櫟(いちい)、古代米などたくさん。
     
お昼を挟んで、皆さんの作業はラストスパート。皆さん、同じ材料で作ったしめ飾りですがそれぞれ個性豊かな作品となりました。
 
「藁靴にいろいろ飾ってみてもいいんじゃない?」という発想から挑戦(写真右)。お正月に相応しいおめでたい飾り物もできていましたよ(^^)
 
子どもたちはずっと雪の中で遊んでいました。疲れを知らないこの笑顔!   菊地さんのお子さんたちも藁細工に目覚めたよう。お父さんから習って作ってみようと頑張っていました。
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「しめ飾りのような神聖なものを作るときの左綯いは、逆手になることで時間もかかるし丁寧に気持ちが込められる」、

 

 「今日はブルーシートを敷いてやったけど、昔は土間でやったから藁が散らかっても今ほど気にならなかっただろう」、

 

「昔の人は、こうして少しずつ正月の準備をしていたんだね。今の私だったら務まらなかったかも(笑)」など会話を楽しみながら過ごしました。

 

たそがれ野育園で自分たちが作った米でできたしめ飾り。

「毎年しめ飾りは買っていたけど、手作りすると飾る楽しみが全然違う」とのこと。

昔の人々の暮らしや想いに気持ちを寄せながら作ったとっておきのしめ飾りで、皆さん、良き新年を迎えられたことでしょう。

 

たそがれ野育園の活動は、ファームガーデンたそがれFacebookにも掲載されていますのでチェックしてください。秋田ふるさとオーナー2014特設ページ、または、耕さない田んぼのオーナーページ(潟上市飯田川地区)でもお知らせいたします。

 
 

◎お問合せ
たそがれ野育園運営協議会(代表 菊地晃生)
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kikuichi@snow.plala.or.jp