Photograph collection「Mt Chokai travel notes」

Photographed by TOSHIYUKI AWAJI


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鳥海山紀行1 命の森と水 Wood of the life and water
鳥海山紀行2 母なる森・鳥海のブナ Mother wood・Beech of Chokai
鳥海山紀行3 高山植物 Alpine plant of Mt Chokai
鳥海山紀行4 錦秋の山、森 Mountain of brocade autumn, wood
鳥海山紀行5 雪山と山スキー Mt snow and mountain skiing

 日本百名山・鳥海山(2,236m)は、山麓の周囲約120kmに及ぶ東北第二の高山。海岸から垂直にそびえるように一挙に立ち上がり、海岸線から直線距離にしてわずか16キロの地点に頂上がある。
 このような独立した火山峰は全国的にも例がなく、頂上までのわずかな間に海浜、平地、河川、高原、湖沼、湿原、山岳地帯の変化に富んだ自然が圧縮されている。東北の山の中でも独特の植物分布を持ち、高山植物も豊富、チョウカイアザミ、チョウカイフスマは、鳥海山にしか見られない高山植物である。

 霊峰・鳥海山は、古来より信仰の山として崇められ、地元の人たちは「山そのものがご神体」と形容している。秋田で生まれ育った人ならば、鳥海山は「懐かしさを感じる原風景」であり、「心のシンボル」でもある。山麓には、長い年月をかけて流れ出す膨大な伏流水が、山を中心に放射状に川をつくり、さまざまな恩恵をもたらしてきた。

 秋田を代表する山・鳥海山の魅力の一端を、写真集「鳥海山紀行」(淡路利行著、秋田魁新報社、1500円)をもとに紹介する。その美しい写真は、圧縮・縮小した画像のWebページで表現するのは難しい。興味のある方は、何といっても、実物の写真集を見ることをお薦めしたい。
 この写真集の特徴は、自然の芸術作品にとどまらず、写真一枚一枚に、撮影した時の感動が素直にコメントされている。いかに鳥海山を愛し自然を愛しているか、という淡路さんの限りない愛が表現されている。ここでは、写真のコメントをそのまま掲載させていただいた。コメントを含めて、じっくりご覧いただければ幸いです。

 能代山本郡校長会で講演した時の記事・北羽新報(1998年8月7日)には、淡路さんのコメントを掲載している。
 
 淡路さんは「鳥海山紀行」と題して、スライドと音楽を交えながら講演した。淡路さんは、写真集を出版するほど思い入れが深い鳥海山や、敬愛するビートルズやモーツァルトについて、スライドを交えながら解説し、

 「外国では山は悪魔が住むもの、征服しなければならないものという考えがあるが、日本人は人に恵みを与えてくれるものという意識を持っている」
 「医療に携わるものとして、酸素や水は生きるために必要だと知っているが、音楽はなぜ必要なのかと考えた。それは人間の力の及ばない状況で、なにか精神的に大きな影響を与えるのではないか」などと話した。
ご協力をいただいた淡路利行さんのプロフィール

影鳥海と淡路利行さん

略 歴
昭和31年 秋田市に生まれる。
昭和36年より能代市在住
昭和50年 能代高校卒業
昭和56年 順天堂大学医学部卒業
平成元年 秋田大学医学部大学院修了、由利組合総合病院循環器科医長として本荘市に赴任
平成5年 能代山本医師会病院副院長、循環器科部長。
平成9年11月 淡路医院副院長。

山岳歴ほか
昭和55年より毎年北アルプス燕岳夏山診療所にボランティアとして診療に従事しつつ槍穂高を歩き山岳及び山岳写真に親しむ。
平成元年より4年間本荘市に在住し、毎週鳥海山に通う。
日本テレマークスキー協会会員、秋田ヒールフリークラブ所属、ザ・ビートルズ・クラブ(BCC)会員。
平成7年12月8日、秋田放送ラジオ・ビートルズ特集出演。

写真歴
平成3、4、5、7年 秋田県美術展入選
平成4年 鳥海山まるごと360度写真コンテスト特選
平成6年 作品集「寿山福海」(アワジフォトスタジオ編集)
平成7年3〜4月 写真展「鳥海山」(イオン秋田ショッピングセンター)
平成7年5月 写真展「鳥海山紀行」(能代山本医師会病院ロビー)
平成7年7〜9月 写真展「鳥海山紀行」(鉾立ビジターセンター)
平成7年11月 病院祭写真展「鳥海山紀行」(由利組合総合病院ホール)
平成8年1月 第27回秋田県医家美術展出展