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41自家菜園の穫れたて野菜を使った本場イギリスの家庭料理室内をイギリス風に再現した隠れ家レストランで堪能秋田市イングリッシュコテージ千葉桂さん美保子さん平成二十三年十二月、秋田市手形の閑静な住宅街にオープンした「イングリッシュコテージ」は、食材に、自家菜園の野菜やベリー、アケビなどを使用している農家レストラン。週に一度、木曜日のみ営業し、イギリスに古くから伝わる家庭料理を提供している。オーナーの千葉桂さんは、平成二十一年、秋田市雄和向野にある「加藤ファーム」の加藤真一郎さんに農業研修指導を受け、昔ながらの有機農法と生き方に感銘して就農を決意した。加藤さんの口利きで雄和に畑を持ち、手始めにラズベリーを定植、今では約二十種類の野菜や果菜を作っている。加藤さんの「ミミズと話ができる人になれ」という教えを守り、土との対話を肝に銘じて畑作に取り組んでいる。桂さんと加藤さんを取り持ったのは、実姉の加恵子さん。国際教養大学の地域環境研究センターでグリーン・ツーリズムを研究中に、加藤さんとの縁ができた。子育てを考え、会社を早期退職して秋田に移住したイギリス人のご主人マークさんも、桂さんといっしょに畑を耕す毎日だ。桂さんは「マークはアイディアマン。一人より二人のほうが仕事の効率がいいし、励みにもなる」と信頼を寄せている。千葉さん一家は父親の仕事の関係で、イギリスのロンドン郊外で田舎暮らしをした経験を持つ。美しい農村風景とともに、農家民宿での牧歌的な農業体験や、農家レストランで出てきた家庭料理が心に残った。グリーン・ツーリズムの本場・イギリスの農村家庭で代々受け継がれてきた郷土料理には、おいしいものがたくさんあるという。帰国後、自宅食堂にアンティーク家具や調度品をそろえて本格的なイギリス空間を再現し、イギリスの家庭料理をゆったりした時間の中で味わってもらいたいとの思いで、レストランを開業した。料理は母親の美保子さんが担当。イギリスにあるマークさんの実家・シンクレア家に代々伝わるような、素朴であたたかい家庭料理と伝統的なお菓子を、自家栽培の野菜と地場産の食材にこだわって提供している。「ママは働き者で、料理上手」とマークさんが太鼓判を押す。オープンして以来、完全予約制のランチはひと月先まで満席となっている。