秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

能代市 みんなで、未来を想像する。

県山本地域振興局 主催
もっと明るく!!もっと楽しく!!あなたの元気、サポート研修


先月中旬、能代山本管内のファームビジネスを営む人を対象にした研修会
「もっと明るく!!もっと楽しく!!あなたの元気、サポート研修」が
能代市の県山本地域振興局で行われました。
研修には、管内で農産物直売所や農家民宿を営む人などが参加。
魅力的な運営に活かしてもらうための
講演会、テーブルコーディネート、リース作り教室が開かれました。

講演「より魅力あふれる直売所つくりについて」

講演では、テレビなどでおなじみの料理研究家 米本かおりさんが
「より魅力あふれる直売所つくりについて」と題して行いました。


米本さんは今年1月に会社「Y’sキッチン」を設立。
本題の前置きとして、
「起業することで信用が生まれ、多くの人と出会うことができ、
そこからたくさんの繋がりが生まれた」、
「思い切って扉を開けると何かが飛び込んでくる。」と
起業を機にステップアップした自身の現状をお話してくれました。

大人気直売所 その秘密とは?
主題は、どうすれば大人気直売所になれるのか?
農産物直売所として成功を収めて、注目を集めている
長野県上田市丸子の農産物直売所「あさつゆ」と
山梨県道志村の「どうし農産物直売所」の2つの直売所の取り組みを例にあげ、
人々を惹きつけるその魅力を紹介しました。

長野県の「あさつゆ」は、年間売上2億2千万(昨年度)のスーパー直売所。
ここでは、米本さんが実際に足を運んで感じた「あさつゆ」の魅力をご紹介します。

米本かおり的「あさつゆ」の魅力

その1 消費者を意識した陳列
「あさつゆ」では、秋田県内の直売所では主流の生産者ごとの棚陳列ではなく、
スーパーマーケットのように商品ごとの陳列を行っているそうです。
そうすると、例えば自分の商品だけ大量に残ってしまった時、
その人は「今度はもっといいものを持ってこよう」と思い、
そこに競争が生まれ、その切磋琢磨が品物の質を上げるのです。

その2 ニーズに応えた品ぞろえ

例えば今夜はキムチ鍋。冷蔵庫は空っぽ。直売所に行って白菜とねぎを買う。
みなさんなら、この後どうします。キムチ鍋なんだから、
“キムチ鍋の素”を買いにスーパーマーケットへ行きますよね?
「あさつゆ」では白菜やネギと一緒に“お鍋の素”が置いてあります。
お客様が求めているのは何か、それをお客様との会話かわリサーチし、運営に反映させる。
本当の意味での“ニーズに応える”ということなのかもしれません。

その3 閑期のPR活動

「あさつゆ」では客足の遠のく冬場、店舗から離れた市街地でPRイベントを行います。
イベントは会員が普段食べている家庭料理の惣菜などを会場に並べ、
参加者は1人500円で食べ放題。ターゲットは普段足を運ばない人たちで、
格安のサービスで料理を味わってもらい、春になったら今度はお店に来てほしいという狙いです。

その4 お客さまが主役

月に一度必ずイベントをやることに決めているそうです。
それを年間カレンダーに載せてお客様にプレゼント。
月一のイベントは、主催側にとっては大変なこと。
でも、お客様に「あそこでは毎月なんか面白いことやってる」と思わせることが
大事なんだそうです。
お客様の欲求を刺激して、ある程度のハードルを自分たちにも課していく。
それが常に成長できるポイントなのかもしれません。
長野の「あさつゆ」と山梨の「どうし農産物直売所」のお話は、
同じ雪国で直売所を運営する参加者にとって、
学べるところの多いものだったのではないでしょうか。

お店に活かしてくれるかな。

研修会の後半はみんなでリース作り。
民宿や直売所のディスプレイに活かしてもらおうという目的です。

 
講師は、ななんと…農林部長 宮崎一彦氏。
趣味でリース作りをされているとのことですが、
木の実でトトロを作らせたら間違いなく日本一の方です。
日頃農業に励んでいるみなさん。どんなオリジナルリースを作りだすのでしょうか…

 
別名「宝箱」の中から、トトロの材料を探る。思い通りのお宝はやっぱり下のほうにあったりします。
「どんだ?どんだ?」「いいんでねが?」その表情はまるで少女☆なんだか生き生きしてますよ。

 
「こんなの作ったの久しぶりだ。」と言いながら二コリ。
文句なし。傑作です。

みんなで、未来を想像する。

講演の中で米本さんは何度も「みんなで考える」という言葉を使いました。
そして印象的だったのが「未来を想像する」という言葉。
「みんなで、未来を想像する。」
“考える”ということ。自分たちがどうありたいか。どうなりたいか。
「今までは有能なリーダーについていくだけでよかったが、これからはそれではだめ。
参加者みんなが、一人一人考えてその意見を戦わせる。
消費者の視線もより一層厳しくなってきている。
農家と消費者がきちんと向き合い、農家側は10年後20年後、
自分たちの直売所をどうしたいのかをイメージして、
それを実現するにはどうすればよいのかをみんなで考えなければいけないのだと思います。」

フリーの料理研究家として長い年月を経て、一念発起。
起業という、新たな一歩を踏み出して世界を切り拓いてきた米本さんらしい言葉だと感じました。
ファームビジネスだけではない、人生の先輩の言葉として大事に心に留めておこうと思います。


宮崎部長作“トトロ”と共に。
                              県北担当 やっつ

2009年12月8日00:04 | 県北情報 | Trackbacks (0)

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